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 期工事は既に85年に完了し、年間生産能力120万トンで圧延板・棒鋼などを生産している。
 第2期は、リビア中央部のブラク鉱山の鉄鉱石を利用し、生産能力を500万トンに拡大し、第3期は2005年頃に完成し、年産能力は500万トンに達する予定である。
 この大型プロジェクトの建設契約には、日本企業が棒鋼・線材・圧延形鋼の各プラント、鉄鋼生産用の発電施設と淡水化プラントなどの建設に参加している。
 また、このプロジェクトには、西独、オーストラリア、イタリアなどの企業も鉄鋼プラント、熱間圧延工場、冷間圧延工場、精錬所、淡水化装置、変電所などの建設に参加している。
 ミスラタ製鉄所向け原料輸送については、第1期計画では、この港湾施設の建設工事はトルコの企業が受注している。
 また、第2期計画では、前述したように、リビアは豊富な国内資源へ切替える予定である。すなわち、サハラ砂漢奥地のSabah近郊のWadi Shati地区には、莫大な鉄鉱石の埋蔵があり、これを990キロ北方のミスラタ製鉄所へ鉄道で輸送する計画である。
 これとは別に、軽工業関連のプロジェクトとしては、自動車、機械、電気機器、繊維製品などの工場建設計画が既に完成し、もしくは建設中である。
 リビアの製造業は、70年代には民間主導型で、それも乳製品、粉製品、清涼飲料、ミネラルウォーターといった食品、飲料加工業を中心とする中小規模工業が主流であったが、最近10数年間に軽工業、特に組立建設資材、電線、ガラス、アルミ、医薬品、毛織物、合成繊維織物などの製造工場が建設された。
 これらの工場建設には、従来主として西独、イタリア、英国、フランスなど西欧諸国および米国の企業によって行われていたが、最近では日本企業による建設活動も活発化しており、また東欧とくにユーゴスラビアとの結びつきが緊密化している。
 トリポリタニアおよびシレナイカ地方では、輸出向け海綿採取業、タバコ栽培・加工業、国内産羊毛および輸入綿糸の染色・織物業、オリーブ油製造業など伝統的産業が盛んである。
 また、トリポリ地方では、煉瓦、塩、皮革、製紙原料のエスバルト草などを生産

 

 

 

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