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 採用している。但し、国内では多少の変動幅が認められている。
 オマーン中央銀行は、米ドルの売買相場を固定しており、87年12月末現在の買い相場と売り相場は、それぞれ1リアル=2.6042米ドル、2.5974米ドルである。その他の通貨の商業銀行相場は、ロンドンの市場相場に基づいている。
 外国為替の売買に対しては、課税も助成も行われていない。
 わが国の対オマーン輸出の約90%は、原料別製品と機械類、輸送用機械、電気機械などであるが、貿易収支は恒常的に日本側の大幅な入超となっており、オマーンにおける輸入上の問題は何もない。

(C)輸入資金の調達状況

 前述の通り、オマーンには為替に関する規制も、また為替管理当局もないので、輸入代金支払いのための為替取得も自由である。
 従って、輸入資金の調達は円滑に行われている。

(D)契約条件

 わが国からオマーンヘ輸出した船舶としては、タグボート、小型ボートなど数隻であるが、いづれも現金で決済されている。

(7)オマーンに対する歴史的、経済的なつながり

 18世紀の中頃、アラビア半島の東端にサイド王朝(Sultan Said)が成立したが、18世紀末に至り英国の進出が始まり、1891年に友好条約を締結した。しかし、サイド王朝の独立は存続した。
 1951年に、王朝は英国と友好通商航海条約を締結したが、英国の圧力が次第に強まったため、反英運動が激化し、55年以後内乱が各地に起きた。
 1970年に宮廷革命が起り、サイド・ビン・タイムル首長(Sultan Said bin Tainer)が追放され、息子のカブス・ビン・サイド(Oaboos bin Said)が新首長(スルタン)になった。

 

 

 

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