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 漁業が盛んに行われている。オマーンは、1,000マイル以上にわたる長い海岸線に恵まれ、漁業はオマーン国民にとって重要な産業の一つであり、総労働人口の約10%(2.8万人)が水産業に従事している。
 水揚げされた魚類は、オマーン人の主要蛋白源として消費されるほか、その一部は加工して乾燥魚または冷凍魚として、海外へ輸出している。87年における魚輸出額は、9百万オマーン・リアル(約34億円)に達している。

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 オマーン政府は、重要な外貨獲得源として、また国民の重要な蛋白栄養源の一つとして、漁業の振興に特に力を入れており、小型漁船や漁具類購入のための助成、漁業技術習得のため外国から専門家を招 、また海外へも研修生の派遣などを行っている。
 また、政府は、漁業の振興・発展を図るため、87年に海事科学・漁業センター(Marine Science & Fisheries Centre)を設立した。
 85年に設立の国営漁業会社(Oman National Fisheries Co.)は、大小合わせて7隻のトロール漁船のほか、魚類加工工場、冷凍工場などを保有し運営している。

(B)漁船保有状況

 オマーンの保有漁船は、沿岸漁業用の木造漁船が殆どであり、その多くは船外機を装備したカヌーである。
 鋼造漁船で100G/T以上のものは、88年末現在4隻(945G/T)あるに過ぎない。

 

 

 

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