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 輸出も、いずれの品目も大幅な増加を記録し、工業製品(21億ディルハム)のほか、食料(13億ディルハム)、機械・輸送機器(12億ディルハム)、化学製品(3億ディルハム)などとなっている。
 ドバイの輸入相手国では、日本が第1位の座を占め、次いで英国、米国、西独が統き、この上位4ヵ国の順位は85年以降変っていない。
 87年の変化としては、韓国をはじめとする台湾、シンガポール、香港などアジアNIES(新興工業経済圏)の躍進である。ドバイの輸入に占めるこれら4ヵ国のシェアは85年10.3%、86年12.1%、87年14.7%と確実に伸びている。品目では、ゴム、紙、ガラス、金属、繊維などの占める比率が高く、白動車、電化製晶なども低価格のNIES製品と日本製品の間に競合性が高まっている。
 ドバイは、アラブ首長国連邦のなかではアブダビに次ぐ産油国であるが、産業が未成熟の段階にあるため、石油を輸出して工業製品を輸入し、それを再輸出するという貿易構造を示している。輸出に占める再輸出の割合は、毎年70%以上に達している。
 ドバイの再輸出では、イランに次いでサウジアラビア、カタール、クウェートなど近隣諸国が上位を占めている。
 一方、アブダビをみると、87年の輸入総額は前年とほぼ同水準の56億ディルハムで、国別では英国が8億1,140万ディルハムで首位を占め、西独、日本、米国、フランス、イタリアの順で、これに続いている。日本からの輸入は7億989万ディルハムであった。他方、輸出総額は19億70万ディルハム(前年比55.6%増)となっている。

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