貿易関係については、クウェートの貿易は石油を輸出して、消費財から資本財に至るまであらゆる品目を輸入する構造となっている。
近年、石油輸出が大幅な落ち込みとなった結果、輸出に占める石油の重要性は、70年代の好況時と比べ低下してきたことが指摘できる。
また、石油輸出に関する新しい傾向として、石油輸出に占める原油の比重が低下しているのに対して、石油製品の占めるシェアが高まってきていることであり、クウェート政府の石油製品輸出拡大政策(高付加価値化)が功を奏しているといえる。石油製品輸出は、近い将来において原油輸出を確実に上回ることが予想される。
原油輸出の仕向国をみると、アジアと欧州地域の比重が極めて高く、特に日本向けのシェアが目立つが、東アジアを中心とした韓国、台湾などの急速な工業化が反映し、アジア新興工業経済圏への輸出が増加している。
また、クウェート政府が力を入れている石油製品の輸出相手国をみると、原油輸出と同様、アジア、欧州の2地域で圧倒的に大きなシェアを占めている。
非石油製品として化学肥料が成長してきており、スーダン、アラブ首長国連邦、イラク、ヨルダン、イラン、ベトナム、中国、ネパールなどに輸出されている。
このほか金属パイプ、えび、建設資材、肥料以外の化学品などの工業製品も輸出品として成長しており、主にサウジアラビア、イラク、ヨルダン、アラブ首長国連邦、シリアなど近隣諸国に輸出されている。
クウェートの主要輸出相手国をみると、アジアでは日本、台湾、韓国の順、ECではオランダ、イタリア、フランス、英国の順になっている。
クウェートの輸入では、輸入の絶対額は人口が少ないこともあって、あまり大き