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パプアニューギニア

(1) 一般事情

バプアニューギニアは、金、銅などの鉱産物および熱帯農産物(コプラ、ココナツ、ココア豆、コーヒー、バナナなど)と木材以外には資源に乏しい国である。
農産物を、とくにコプラ、パーム油、ココア豆、コーヒー豆、紅茶および木材は、鉱物に次いで最も重要な輸出商品となっている。
86年の生産量は、コーヒー54,000トン、ココア31,000トン、紅茶9,000トンで、同年のコーヒー輸出は輸出総額の20%(2億400万キナ)を占めており、コーヒーは銅に次ぐ第2位の重要輸出商品となっている。
近年目覚しい発展を遂げているのは、鉱業部門における大規模な鉱物資源(銅、金、銀、石油など)の開発である。
ブーゲンビル島には、銅、金、銀などの大規模な埋蔵が確認されており、87年の生産は、金15,100キロ、銀50,600キロ、銅178,000トンを記録している。
86年における輸出は、銅が輸出総額の35%(3億5,420万キナ)、金が輸出総額の22%(2億1,990万キナ)を占めた。
現在開発中のオク・テディ(Ok Tedi)新鉱山は、ブーゲンビル鉱山に匹敵する大規模鉱山であるため、その開発成否がパプアニューギニア経済の発展に与える影響は大きい。
オク・テディ鉱山の金および銅の生産は、それぞれ87年と89年に開始された。
このほか、リヒル島(ニューアイルランド州)およびミシマ島(本土の東南岸沖合)にも有望な金鉱山が発見されており、その開発が期待されている。
オク・テディ北東のルム川沿岸には、クロム鉄鉱、コバルト、ニッケルなどの大規模の埋蔵が確認されている。
エネルギー資源では、石油および天然ガスの探査活動も行われているが、87年現在まだ商業生産には至っていない。
政府は、87年に南部の高地地方にあるイアギフ(Iagif)の開発を計画したが、こ

 

 

 

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