
このため、貿易収支が大幅な黒字を計上できないと、経常収支の赤字が拡大し、外貨準備高の減少あるいは対外借入金の増大を招く。また、経常収支赤字の拡大は通貨切り下げの不安をもたらすことになる。 1994年におけるインドネシアの主要輸入相手国は、シンガポール(約40.0%)が第1位を占め、次いで日本、米国、香港、オーストラリア、オランダとなっている。 同年におけるインドネシアの主要輸出市場は、日本(27.9%)が首位を占め、米国、シンガポール、香港、ドイツ、オランダの順で上位を占めている。 また、同年におけるインドネシアの主要輸出商品は、石油・石油製品、織物、木材・木製品(特に合板)、天然ガス・液化石油ガス、履物、電気・電子機器などであり、輸入では機械類、輸送機器、電気機器、化学製品、鉱物製品などが主要商品である。 インドネシアの対外債務総額は・1993年末現在895億3,900万米ドル(うち、524億5,100万ドルは長期公的債務)であり、同年における元本返済と利子支払いの合計額は、商品・サービス輸出収入総額の32.6%に相当する。 対外債務総額は、94年9月末時点で930億ドル(政府債務が567億ドル、民間債務が363億ドル)に達している。政府債務では、日本からの債務が260億ドルで全体の45.9%を占め最大となっている。次いで、世銀101億ドル(17.8%)、アジア開発銀行44億ドル(7.7%)、米国31億ドル(5.5%)、フランス22億ドル(3.9%)と続いている。 1985〜94年におけるインフレ率は、年平均8.0%の割合で推移した。消費者物価の上昇率は、94年の平均9・2%から95年には8.6%に低下している。
インドネシアの主要貿易相手国 (単位:百万ドル)
インドネシアの輸出(FOB) |
1992年 |
1993年 |
日本 |
10,761 |
11,172 |
米国 |
4,419 |
5,230 |
シンガポール |
3,314 |
3,372 |
韓国 |
2,083 |
2,221 |
中国 |
1,396 |
1,250 |
ドイツ |
978 |
1,178 |
オランダ |
1,100 |
1,086 |
英国 |
844 |
1,005 |
香港 |
881 |
901 |
オーストラリア |
746 |
774 |
イタリア |
583 |
615 |
マレーシア |
488 |
586 |
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