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 インドネシアは、国内エネルギー供給を主として石油に依存している。1992〜93年には、石油を燃料とした火力発電が国内全電力の50%、石油が25%、水力発電が18%を占め、発電容量は10,267メガワットに達している。
 1993年にインドネシアで最初の原子力発電所の建設計画が承認され、98年に着工し、2005年に稼働する予定である。
 1993年における燃料輸入は、商品輸入総額の8%(92年は9%)を占めている。
 貿易関係では、インドネシアは1994年に80億6,900万ドル(93年は84億9,500万ドル)の貿易黒字を記録したが、経常収支は27億9,000万ドル(93年は20億1,600万ドル)の赤字となった。
 原油・LNGのみでなく、農作物など豊富な輸出向け一次産品を保有するインドネシアの貿易収支は黒字基調であるが、サービス収支が大幅な赤字であるため、経常収支は赤字基調であり、これを資本収支の黒字でカバーするという構造になっている。
 サービス収支は、外国投資の利益送金、石油開発のためのコントラクターへの支払い、運賃・保険料の支払い超過が大きいのに加えて、最近は対外債務利払いの急激な増大もあり、赤字幅が拡大傾向にある。

 

 

 

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