日本財団 図書館


 

1992年に入港の外航船は39隻(526,612DWT)である。

 

 同港は、19世紀頃まではスリランカ随一の商港であったが、南西に広く開いた湾形を有し、5月〜9月の南西モンスーン期には高波とうねりのため、利用が困難なこともあって、コロンボ港の整備近代化とともに衰退し、現在の貨物取扱量は減少しており、スリランカの全荷役量の1.4%程度を占めているに過ぎない。
 しかし、現在、政府の南部地域開発計画に基づき、コンテナ施設を有するゴール港の再開発が計画されている。
 また、LPG貯蔵設備の建設、バースの増設、コンテナ貨物駅の建設などのほか、石炭の輸入により、新たに火力発電所を建設するプロジェクトが予定されている。
 港から約130キロの遠方にカツナヤケ国際空港がある。

3.トリンコマリ港

 同港は、セイロン島の北束岸に位置し、コロンボ市の北東236キロの地点にある広大な天然港(水域2,023ヘクタール、最大水深38.4m、陸域5,261ヘクタール)で、100隻以上の船舶が停泊できる大錨泊地をもち、どの大きさの船舶の収容も可能である。
 港は、第2次大戦中は、英国海軍の極東への基地として使用されていたが、現在は商港として開発され、スリランカ港湾局が運営管理している。
 港湾施設として、多数のはしけ岸壁および桟橋が点在している。

 

 港の人口は幅1,554m、水深38.4mで、港内に2埠頭がある。1号埠頭は長さ213m、水深9.76m、2号埠頭は長さ18.3m、水深1.83mである。
 また、スリランカ海軍でも港内にドック、艦艇用係船設備などを所有している。
 クレーン設備は、港湾局所有の移動クレーン2基を使用している。
 倉庫は、主にセメント、肥料、米、茶などの貯蔵に使用されている。
 チャイナ湾沿岸の製粉工業団地には、長さ228m、水深13.0mの突堤(通称Prima Jetty)があり、最大4万DWTまでのバルク・キャリアの収容が可能である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION