出は、1987/88年には輸出総額の10.7%を占めていたが、90/91年には8.2%となっている。
(陶器)
陶製食器、衛生陶器を製造する5大工場があり、国内需要を満たした後、陶製食器の輸出が行われている。
1971年の独立後、新政府が産業施設を取得し、主要産業を国有化した当時には、製造業に占める民間部門のシェアは僅か10%に過ぎなかった。
その後、民間部門への移譲が相次いで行われ、現在では民間部門は、製造業関連設備の60%以上を占めるまでになった。
バングラデシュの主要なエネルギー源は天然ガスと石油である。
天然ガスは全て国産で賄われている。石油は、試掘が徐々に推進されているが、未だ有望な油田が発見されておらず、全量を輸入に依存している。
従って、石油の輸入は、1990年には輸入総額の約14%を占めている。
天然ガスの確認埋蔵量は、1987年現在で3,680億立方mである。
石油への依存度を低減するため、国内エネルギー資源の開発と有効利用が強調されており、特に天然ガスの開発が重要となっている。
また、発電、工業、家庭用燃料、化学肥料などの工業用原料としてだけでなく、輸出用液体天然ガス(LNG)、液体石油ガス(LPG)などとしての開発も重要視されている。
石炭は、7億トンの埋蔵が確認されているが、深層田のため採掘コストが高いのが難点で、従来から採掘されていなかったが、代替エネルギー開発の一つとして最近に至って開発に着手している。
貿易関係では、バングラデシュの輸出構造は、近年大きく変化している。
従来、バングラデシュの代表的な輸出品はジュートおよびジュート製品で、1980年代には輸出総額の60%を占めていたが、92年には19.4%に落ち、これに代わって衣料品(既製服など)が92年には輸出全体の51.0%を占め、第1位に重要な外資収入源となり、次いでジュート製品(14.2%)、水産物・水産加工品(8.0%)、原料ジュート(5.2%)の順となっている。