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 これは、異なった取引条件のもとで、異なった国から異なった価格で輸入される特定の品目について、その陸揚げ後の価格 ( Landed Cost)を均等化させるために賦課されることになっているが、現在、同税の対象となっている品目はない。

( C )輸入資金の調達状況

 パキスタンにおける船舶の輸入は、殆ど政府機関によって行われている。
 従って、輸入に必要な外貨は、予め予算措置に講じられているので問題はない。
 船舶は、特定品目として優先輸入が認められており、民間においても自己資金・金融措置ができれば、外貨調達の手続きは事務的に取り扱われるので、取得は容易にできる。

( D )契約条件

 パキスタンの輸出入管理制度には、輸入代金決済を延払い、バーター、借款のいずれかによることを条件として許可する条項がある。
 従って、一般に船舶の建造契約には、延払いを条件とすることが必ず要求される。
 この場合、延払いにっ い ては、従来国際慣習となっている70%〜80%を6年〜8年の線で交渉されている。

( E )取引ルート

 パキスタンにおける船舶など資本財の輸入は、政府機関が行うことが多く、一般に入札の形式で実施されているが、この結果出た一番札を中心に、購入機関のコンサルタントなどの意見を参考にして検討し、決定されている。
 従って、 バ キスタンとの取引きには、この当事者は勿論、関係コンサルタントなどに正確な認識と公正な判断をするよう働きかけることが必要である。
 そのためには、これらの関係者と常に接触を保つよう努力することが、取引きの第1ルートになるものと思われる。

 

 

 

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