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 この期間(80〜91年)における人口増加率は年平均3.2%と高い。

 

 1980〜90年の期間に、パキスタンの国内総生産(GDP)は、年平均実質で6.3%の割合で成長している。
 1991年6月30日に終る1990年度のGDPは5.6%の増加、1991〜92年は6.4%の増加となっている。

 

 パキスタンの農業部門(林業・漁業を含む)は、1991年6月30日に終る90年度におけるGDPの25.7%を占めており、1991年には経済活動人口の49.2%が、農業部門に就労している。

 

 主要換金作物は綿花(原綿、綿糸、綿織物の3品目だけでも、1991/92年には全輸出収入の36.4%も占めている)および米(91年生産高490万トン)である。
 小麦(同1,451万トン)、とうもろこし(同120万トン)、砂糖きび(同3,600万トン)なども重要な農作物となっている。

 

 輸出では、綿花の急増が目立ち、86/87年度の76億7,600万ルピーが、91/92年度には130億2,500万ルピーと5年間に2倍近くの増加を示している。
 米の輸出では、88/89年度の59億6,700万ルピーから、91/92年度には104億500万ルピーと、大幅な増加を記録している。
 パキスタンは、約4,000万工一カーの総耕地面積のうち2,500万工一カーが浸水と塩水の影響で被害を受けており、政府は年間20万工一カーのテンポで、これら農作地の改良を推進している。
 漁業生産および皮革生産もまた重要な外貨獲得源(91/92年度の輸出額:魚介類28億7,000万ルピー、皮革60億2,500万ルピー)となっている。

 

 家畜は農耕、輸送手段として使用されている以外に、皮革や羊毛などの工業用原料として利用されている。また、食肉、卵、乳製品生産のために飼育されており、保有頭数は年ごとに増加傾向を示している。

 

 

 

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