同港は、タイ湾東岸のサッタヒッブ湾に位置し、バンコク港から184キロの地点にある貿易港であり、海軍基地でもある。 港内へ至る航行水路は、長さ2.7キロ、幅100m、低潮時水深は、10.0mで、全長250m、最大吃水9.16mまでの船舶の入港が可能である。 1990年の入港船舶数は239隻で、輸出貨物244,000トン、輸入貨物275,000トンを扱っている。 西埠頭(長さ540m)には外航船用の2バースがあり、全長180m、吃水10.5m(低潮時)の船舶の収容が可能である。 北埠頭(長さ360m)は、全長150m、吃水9.5m(低潮時)の船舶の収容が可能である。 倉庫設備は、上屋4棟(18,400平方m)、露天倉庫(152,000平方m)などがある。 荷役設備は、半門形クレーン(能力40トン)、移動クレーン(能カ40トン)、各種フォークリフトなどがある。 清水、食料、燃料油などの供給が可能である。 曳船は2隻(3,000馬力)が使用できる。 500G/T以上の船舶の入出港には、水先船の使用を強制される。 同港の開発計画として、コンテナ貨物ターミナル(5,600平方m)、コンテナ荷役設備(フォークリフト、トラック等)およびコンテナ保管所(11,800平方m)などの建設が予定されている。 港から205キロの遠方にバンコク国際空港がある。
(4)造船事情
1995年12月現在、船舶の建設又は修理を営む造船所が合計385社登録されているが、その規模および能カからみて、次の3グループに大別されている。
1.小型造船所
このグループの造船所は、100G/T以下の小型船の建造又は修繕能力をもつ約350社であり、主として木造漁船や小型の河川航船の建造又は修繕を行っている。 これら造船所の多くは、国内の大河川の流域や運河の周辺に存在する。
2.中型造船所
このグルーブに属する造船所は、100G/T〜4,000G/Tの鋼船の建造又は修繕能力を持つ12社であり、首都バンコクやバンコク港の近辺に存在する。
3.大型造船所
このグループの造船所は、4,000G/T以上の鋼船の建造又は修繕能カを備えた大手5社である。
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