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工業部門(鉱業、製造業、建設業および電カ事業を含む)は、GDPの39.2%(91年)を占め、就業人口の11.9%が、この部門に従事している。
 1980〜91年の期問に、工業部門のGDPは年平均9.6%の割合で増加した。
 鉱業および採石業は、GDPの約3.6%(91年)を寄与しているが、就業人口の僅かO.1%が、この分野に従事しているに過ぎない。
 宝石、特にダイヤモンドは、タイにとって貴重な鉱物輸出品であり、輸出総額の3.3%(91年)を占めている。
 天然ガス、僅かではあるが石油も採掘されている。その他、錫、亜炭、石青、タングステン、鉛、アンチモニー、マンガン、銅、亜鉛などの埋蔵も開発されている。

 

 

 

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 タイの工業化は、輸入代替的な産業から徐々に高度の工業化に移り、現在では輸出志向型に重点が置かれている。
 製造業がGDPに占める割合は、1984年に22.4%と初めて農林水産業の割合(18%)を上回り、90年には約26.1%に上昇しており、就業人口の約9%がこの部門に従事している。
 輸出総額に占める工業製品のシェアも、80年の27.3%から86年には50%を超え、91年には76.3%(農産品シェアは15.1%)を占めるに至っている。
 輸出関連の工業生産は、繊維製品、缶詰類などの食料品、電気・電子・同部品(特に半導体)、コンピューター・同部品、プラスチック製品などが、いずれも輸出の好調を背景に生産を順調に伸ばしている。

 

 

 

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