
6 生活設計に対する考え方
高齢化社会の到来に伴い、老後の生活に関する意識や生活設計に対する取り組みが向上してきています。
貯蓄公報中央委員会が全国の普通世帯(世帯員2名以上)における生活設計や貯蓄や借入金の実態を把握することを目的に、昭和28年(’53)以降毎年1回実施している「貯蓄と消費に関する世論調査」によると、世帯主が60歳以上の世帯(1,320世帯)における「現在の暮らし向き」に関する意識をみると、「心配なく暮らしている」とする世帯が72.0%を占めています。
しかし、60歳未満の世帯(2,997世帯)に対して「老後の生活」に関する意識を尋ねたところ、約7割(71.3%)の世帯が「心配している」としており、「心配していない」とする世帯(27.8%)を大きく上回る結果となっています。(表11)
過去の調査結果と比較してみても、60歳未満の世帯では老後の生活を「心配している」世帯の割合が、平成4年(’92)の63.7%から平成8年(’96)の71.3%へと7.6ポイント延び、増加傾向にあります。(図12)
「老後の生活」を心配している世帯(2,137世帯)について、その理由(複数回答)をみると、「十分な貯蓄がないから」(71.8%)が最も多く、次いで「年金や保険が十分でないから」(59.0%)、「生活にゆとりがなく、老後に備えて準備していないから」(42.0%)、「退職一時金が十分でないから」(30.6%)などが続く結果となっています。(図13)
表11 老後の生活に関する意識

図12 老後の生活を心配している理由

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