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 1 都道府県名

奈良県

 2 モデル地区名

磯城地域安全活動促進モデル地区

 3 重点となる活動項目

(1)弱者保護活動

 特に、犯罪の被害に遭いやすい弱者保護活動の一環として、高齢者が犯罪の被害や急病にかかった時、事故事件の遭遇時、更に老人性痴呆症等による俳個時の保護の際、いち早く連絡が受けられるよう、満70歳以上の高齢者を対象に「SOSシルバー・セーフティ・カード」を発行した。

(2)地域とのふれあい活動

 地域内の少年が、軟式野球を通じて、心・技・体の向上を図り、交流を深めるとともに、地域とのふれあいの場を提供し、参加応援の少年はもちろん、保護者を含めた地域の連携意識を高揚させ、さらに少年の健全育成・非行防止を目的として第1回磯城地区ふれあい『チルドレン・べ一スボール大会』を開催した。

(3)環境整備活動

 地域内における事件・事故等を未然に防止するため、網の日活動として、通学路を中心に、犯罪や事故が起こりやすい危険個所、少年の健全育成上好ましくない環境の改善箇所、あるいは、地域住民が日常生活する上で不安な箇所、道路・公園・広場付近における照明状況や、危険な箇所の点検を関係機関・団体と協力して実施、多くの改善箇所を抽出し、これらの除去整備を行った。

(4)地域安全フォーラムの開催

 多数の地域住民の参加を得て、地域住民を中心に、今一度地域の安全を考える機会として、地域安全フォーラムを開催、関係団体の代表者7名によるパネルディスカッション等も行い、参加者の共感のうちに、住民による地域安全活動の裾野の拡大を図った。

 4 活動事例(もっとも重点とした活動)

『高齢者を対象にSOSシルバー・セーフティ・カードを発行』

 近年、高齢者社会の進展とともに、いわゆる痴呆症にかかった高齢者の俳個が目立つ傾向にあり、民警の連携によるこれら高齢者の捜索が増加するなかで、地域安全活動の一つとして、弱者保護活動の積極的な推進を図り、高齢者を犯罪の被害から守り、急病や事故遭遇時に、更に俳個時にいち早く家族や病院等に連絡が取れるようなシステムが必要であるとのことから、平成8年5月から地域内の三町役場や老人クラブ、自治会等と協議を重ね、管内に広報して、『SOSシルバー・セーフティ・カード』を希望する高齢者に発行することにした。
 カードは、管内居住の満70歳以上の高齢者(約5,000人)を対象に、本人または家族の申し込みによって、無料で磯城地区防犯協議会、田原本警察署、三つの町役場の連名で作成発行、表には発行番号・住所・氏名・生年月日・電話番号・非常時の連絡先が記載され、裏には、血液型・健康状態・かかりつけ病院等を記載、顔写真も貼付のうえ、パウチフイルムを加工した横7.5センチ、縦5.5cmの黄色紙製である。

 

 

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