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 る事をした。

 4 活動事例

 〜高校生も参加して駅前の放置自転車撤去活動〜
 私鉄の廃線問題に悩む地域住民は、挙げてその存続運動を展開しているところであるが、その玄関口である勝山駅前の市営駐輸場にスクラップ化した自転車の山は、大変目障りであり、これを撤去してイメージアップを図ろうと、当地区が呼び掛けて美化作戦を展開した。
 地域安全運動初日の10月11日、この活動に推進員12名をはじめ交番友の会、市職員、警察官等の他、同駅から学校まで自転車で通う県立勝山高校、同勝山東高校の3年男子生徒名4名が自発的に参加し、総勢28名が約100台の自転車をトラックに積んで市の不燃物処理場へ運んだ。
 作業に参加した高校生は、マスコミの取材に対し「放置自転車の多さに驚いた。」「少し修理をすれば使える自転車もあり、物を大切にしなければと思った。」と感想を述べ、それがそのまま新聞、テレビで大きく報道されて市民から注目を浴び反響を呼んだ。

 5 モデル地区活動の効果

 勝山市は、人口約3万人の小都市ながら、3年前に県内最大規模のスキージャム等の開発により、年間を通じて、県内外から多数の観光客が入り込み、犯罪、事故等が多発傾向にあり、その対策が強く望まれていた。
 そのため、「モデル地区」の指定を受けるや、推進指導員等は一早く組織体制と活動方針を確立し、他の関係機関、各種団体と積極的に連携を強め、地域安全活動の中核となって熱心に取り組んできた。犯罪や事故の発生、少年非行など件数で見る限り、平年のほぼ横ばい状態であるが、推進員等の活動をマスコミが常に注目し、大きく報じたこともあって、「地域の安全は、住民自らの手で」という地域安全活動の理念が広く浸透し、大きな成果があった思われる。

 

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