ているので、二つの電波の到来の位相が異なってくる。したがって、これら二つの到来電波の合成値は、もし両電波の位相が180°異なったときには互に打ち消し合い、同相のときには合成されて強められることになる。この様子は幾何学的な通路長と使用電波の波長、さらには反射点で電波の位相が、180°変化することから求められる。一般的に直接波は反射波より強いので、位相の干渉によって電波の強さがゼロになったり、二倍になったりすることはないが、いずれにしてもマイクロ波の空中線からの距離と高さによって受信電波が最大値を取ったり、最小値を取ったりする領域ができる。
これを数式的に取り扱うと次のようになる。直接波の伝搬路は、図9・14を参照すると、
、
となり、自由空間での電波伝搬の場合に対し、電力比で0〜4倍に変化をするこ