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(3)電動機のトルク特性
電動機のトルクの測定は、電機子電流・界磁電流・回転速度、出力を測定し計算で求めることができる。しかし小・中容量機まではダイナモメーター、うず電流ブレーキ、ブロニーブレーキなどを使って実測でも行える。始動トルクは、界磁電流を決め始動を始める点の電機子電流により算出される。
またカップリングに適当なアームを取り付け、はかりを使って実測することもできる。
 

図2・34 複巻電動機の負荷特性

 
(a)分巻電動機のトルク特性
トルク特性の測定方法の二、三例を次に述べる。
(i)損失分離法による場合
任意の負荷に対する入力電力・回転速度を測定し、次の式により求める。
 

 
ここにT;トルク(kg・m)
IL;負荷電流(A)
E;端子電圧(V)
WO;無負荷損(W)(測定時の回転速度における)
WCO;電機子回路銅損(W)(測定時の電機子温度における)
WB;ブラシ損失(W)
N;回転速度(rpm)
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トルクは、電機子電流と主磁束の積により求められるから、界磁電流を一定に保ち、負荷電流により磁束の変化がないと仮定すれば、トルクは負荷電流に比例すると考えてよい。しかし実際には、負荷電流が増加すると電機子反作用で主磁束は減少し、トルクも減少することに注意しなければならない。いま界磁電流を定格値に保ち、定格トルクをT1とすれば、任意の電流に対するトルクは次の式により求め得る。
 

 

 

 

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