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これにはJISC2552-無方向性電磁場帯
JISC2553-方向性けい素鋼帯
等があり、電気機器に広く使用されている。また、以上のほか
JISC2504-磁極用場板
等がある。
9・5・3 永久磁石材料
永久磁石材料は外部からの起磁力を取り除いても着磁した状態を極めて長期間持続することのできる材料である。したがって、残留磁気と保磁力が大きいので磁心材料とはむしろ反対の性質で著しいヒンテリシス現象を表す材料といえる。これにも種々の種類がある。
(1)焼入れを必要とするもの(即ち、高温から水又は油中に入れて急冷する。)では炭素鋼、タングステン鋼、クロム鋼、KS鋼等である。
(2)析出硬化材料(炭素を含まない鉄合金を高温から急冷した後、これを適当な温度で焼もどしする。)ではMK鋼、新MK鋼、鋳造アルニコ、銅ニッケル合金等がある。
(3)焼結材料としては、金属業化物あるいは合金の粉末を加圧型造して高温で焼く方法で、これにはOP磁石、焼結アルニコがある。
(4)JlSC2502-永久磁石材料がある。
このような永久磁石材料はその用途が広く、拡声機極小形発電機、マイクロモータ、計測器、受話受信器、ベル継電器、マグネチックチャック、治具ゴム磁石、プラスチック磁石、がん具等に使用される。
9・5・4 その他の磁気材料
用途に応じて現状では種々の種類のものができている。
(1)高透磁率材料は初透磁率や最大透磁率が大きくてBH曲線(2・6・2参照)の立上りの鋭い材料で、これには鉄ニッケル合金(パーマロイともいう。)、鉄アルミニウム合金、センダスト等がある。
用途としては磁気増幅器、磁気しゃへい、磁気録音用などに使用されている。
(2)高周波用磁心材料は高周波用のもので圧粉心、フェライト等がある。
(3)整磁材料は計測器等の永久磁石の磁路のすきまに分路として使用するものでサーマロイ等がある。

 

 

 

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