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(8・27)式から三相電力P〔W〕は2個の電力計の読みの和を求めればよい。
また、△結線の負荷について計算してみる。

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図8・36

図8・36は、 接続の負荷の電力の場合につき、上記同様W1及びW2の2個の電力計を用いて、三相電力を測定するものである。

 

第1、第2、第3線の電圧の瞬時値を、それぞれν1、ν2、ν3、とし、かつi1’、i2’、i3’をそれぞれ負荷電流の瞬時値とする。
また、各線の電流の瞬時値をそれぞれi1、i2、i3とすれば
i1’=i1+i3’ i2=i3’−i3
三相瞬時電力P=(ν1−ν2)i1’+(ν2+ν3)i2’+(ν3-ν1)i3’
=(ν1-ν2)(i1+i37)+(ν2-ν3)(i3’−i3)+(ν3−ν1)i3’
=(ν1-ν2)i1+(ν3-ν2)i3
=(W1に働く瞬時電力)+(W2に働く瞬時電力)(W)
したがって、三相電力は2個の電力計の指示の和に等しい。これは、(8・27)式と同様である。
(2)1個の電力計で三相電力測定法

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図8・37

図8・37(a)のように1個の電力計Wを1の線につなぎ、2,3線間に切換えスイッチKを用いる。なお、図8・37(a)のベクトル図によってわかるように、Wの電圧コイルには1−2線間の電圧V12が加わりK3線につなげば、Wの電圧コイルには1−3線間の電圧V13が加わる。

 

 

 

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