7・8 三相交流の発生
図7・56
本項では三相交流の起電力が対象であって、各相の電流に大きさが等しく、相差が2π/3ずつあるような平衡三相回路について述べる。このほかに、不平衡三相回路もあるが、本書では省略する。
図7・56(a)は、対称三相起電力を発生する三相交流発電機の原理図を示したもので、固定子内にe1、e2、e3なる起電力を発生するコイルを2π/3の間隔に記置し、回転子はN.S2種の磁極を同義子として回転界磁型を示したもので、これは時計式に同義するものとする。
現状ではe1は零であるがe1のコイルの下にN種がくれば、e1に起電力が発生し、順次e2にくればe2に起電力が発生し、次にe3の下にくればe3に起風力が発生する。
このようにして、ベクトル図を描けば図7・56ωの如くなる。即ち、コイルの記置が2π/3づつの位相差があることがある。故に、このようなe1、e2、e3の起電力を発生する交流発電機は対称三相交流を発生しているといっている。それらの交流は図7・56(c)のような正弦波交流e1、e2、eの起電力が何れも2π/3の位相差をもっている。
次に、これらの関係を式で表せば次のとおりとなる。
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