7・6 単相交流の電力と力率
7・6・1抵抗回路の電力
図7・50
図7・50の抵抗回路の電力について計算しよう。電力は5・3で述べたとおりP=V・I〔W〕であるから、交流の場合の電力の瞬時値pは次のように表される。ここでE、Iを何れも実効値の電圧と電流とする。
これは、抵抗回路であるから、7・4・2(1)で述べたとおりeとiとは同位相であるので上式が成り立つ。
また、電力は交流の場合は1周期間のpの大きさの平均値で表されるから、この値を平均電力又はただの電力といっている。
注:EI cos2ωtの平均は零になる理由は1周期中に2倍の周波数となる。
すなわち、+、−、+、−となるため電力は零となる。(6・1・10の(応用)を参照のこと。)
〔例題〕
(1)100(V)の交流電圧で、20〔A〕の電流が流れている電熱器の消費電力〔kW〕を求む。
〔解〕P=100×20=2,000〔W〕、2〔kW〕
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