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これによって最大値Imがわかれば、平均値Iaνが計算できる。
〔例題〕量大値Imが10(A)の正弦波交流の平均値は何〔A〕か。.
〔解〕Iaν=2/π×10≒0.637×10=6.37〔A〕
(2)実効値
交流の電圧、電流は絶えず変化して、とらえることができない。何らかの形で、その大きさを直流のように表す必要がある、その方法に実効値がある。
これは、次に解析しであるように、ある回路に直流を流した場合の電力量と、同じ回路に同一電力量を得るような交流値を、直流の大きさでいい表せばよいので、この値を実効値という。

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図7・9

いま、図7・9(a)において、直流I
〔A〕を抵抗R〔Ω〕にT〔S〕時間流せば、
W=R・I2・T〔J〕
なるジュール熱が発生する。(5・4参照のこと。)
また、図7・9(b)において、交流i
〔A〕を抵抗R〔Ω〕T〔S〕時間流せば、
W'=(i2の平均)×R×T〔J〕なるジュール熱が発生する。
いま、実効値を得るためには
W=W'でなければならない。
故に、I2R・T=(i2の平均)×R×T(J)
よってI2=i2の平均〔A〕

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となる。

 

 

 

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