日本財団 図書館


(5)ケーブルの保護

ケーブルの布設時に、下記のようなケーブルを損傷するおそれがある場合は、適当な処置をすること。

(a)防熱

(i)ケーブルは、蒸気管の防熱材表面より、200mm以上離して布設すること。

(ii)高温又は熱気が甚だしく集積する場所の電路には、耐熱性材料による熱よけ又は冷却通風など有効な防熱処理を施すこと。

(i)貫通部において電線貫通金物が蒸気又は排気管貫通部によって極端に加熱される場合は、これら高温貫通管を冷却するなどの考慮をすること。

(b)防湿

蒸気管、水管、油管などの継手又は弁類の近くに布設された電路には、要すれば適当な構造により滴下する水分、油分に対する保護を行うこと。

(c)外傷保護

(i)機関室の床下や、機械の周囲などケーブルが損傷を受け易いと考えられる場所に布設する場合は、金属管、可とう金属管などにより保護すること。図4.40〜図4.42を参照。

(ii)甲板上にケーブルを布設する場合は、金属管又は金属おおいによって保護すること。

(i)ハッチ、出入口、はしご裏、通路に面したところの立上り電路、甲板貫通部、倉庫、糧食庫などで、貯蔵物の移動など、機械的、人為的に損傷を受けるおそれのある場所では適当な保護をすること。

(d) ねずみよけ

金属管、トランク、電線貫通箱、コーミングなどの端のすきまが10mm以上のときは、必要に応じてねずみよけを施すこと。また、詳細については、4.10参照。

4.5.4 特殊工事

(1) 一般

ここでは、特殊区画におけるケーブル布設及び特殊なケーブルの布設方法についての、規定、規則または注意すべき事項を中心に述べる。

(2)危険場所のケーブル布設

危険場所(NK規則H編4.2.4参照、)には、ケーブルを布設してはならない。やむをえず布設する場合は、次によること。

(a)ケーブルの選定

ケーブルは、次のいずれかとしなければならない。ただし、ケーブルのがい装又は、金属被覆が腐食する恐れのある場合には、がい装又は金属シースの上にビニル防食層を施さ

 

 

 

前ページ    目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION