整備に当っては、製造後8年未満と8年以上の新旧品の差異を常に見極め合否判定の目を養うことが肝要である。
(6)廃却いかだ
(a)廃却となったいかだは「HK検印」「品名」「型式名」「製造年月」「製造番号」「製造者名」を抹消する。
(b)上下主気室のそれぞれに「廃却」「廃却年月日」「取扱い整備工場名」のマーキングを行い、廃却品であることを明確にする。
2−7 ガス充気装置の組立、取り付け
点検をすませたガス充気装置の各部の組立て、いかだへの取り付け作業は次の手順で行うが、いかだへの取り付けは膨脹した状態で行う場合と排気した状態で行う場合とがあるので、メーカーの「整備規程」をよく読んでから行う必要がある。又ガス充気装置の各部組立てについては、締付トルクが規定されている部分もあるので、メーカーの「整備規程」をよく読んでから行うこと。
(1)部品確認
取り付けるボンベがいずれも耐圧試験後6年以内のものであり、十分防錆処理が施してあるか、ボンベ内のガス重量が表示重量通りであるか、温水試験合格済であるか、カット装置には整備済みのシールまたは封印がされているかなどを確認すること。
(2)ガス充気装置の組立
(a)ボンベとカット装置部とのネジ部が傷んでいないかを確かめた上、初め手まわして正しくかみ合せ、次にトルクレンチで締過ぎぬよう締付ける。パッキンを使用しているものと、使用していないものがあるから間違いのないようにすること。
(b)ボンベサックに収める。ボンベサックは十分乾燥しているか確かめること。
(3)いかだへの取り付け
(a)いかだへの取り付け
(イ)いかだへの不還弁座のゴム焼付部を指先で傾け、あるいはまわして異状のないことを再確認し、連結金具と不還弁座が別になっているものは、連結金具の締具合をしらべる。
次に袋ナットの回転をしらべ、スムースにまわらない時は、パネ環がかじっているので注意すること。