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を新品と交換修理する。修理後20時間以上放置し、主気室予備試験、安全弁作動試験、主気室漏えい試験を行なう。接着修理を伴わないで弁をユニット交換できる方式のものは、交換後主気室予備試験、安全弁作動試験。主気室漏えい試験を行う。

(ロ) 予備試験に続いて安全弁作動試験を行う場合

 補助空気弁から圧縮空気を気室に送気し、安全弁から噴出する状態での内圧が開放圧力の上限以下であることを確認する。放出が極めて少なくなったら安全弁放出孔に膜を作り、上記耐圧試験後の安全弁試験の場合と同じく3回繰返し試験する。
 平均した開放圧力及ぴ閉止圧力がそれぞれ設計値の±20mmHgの範囲にあるものは合格とする。
 予備試験後の安全弁作動試験で不合格の場合は安全弁を新品と交換修理し、20時間以上放置後予備試験、安全弁作動試験を行う。接着修理を伴わないで弁をユニット交換できる方式のものは、交換後予備試験、安全弁作動試験を行う。

(C) 耐圧試験(製造後8年以上経過したものに限る)

 予備試験に合格したいかだは300mmHg(4080mmAq)以上(ただし、乙種いかだは200mmHg(2720mmAq)以上)まで測れる水銀柱マノメータを取付け、安全弁付いかだにあっては安全弁を差等により塞ぎ、圧縮空気により主気室内を300mmHg(4080mmAq)(ただし乙種いかだは200mmHg(2720mmAq))まで上昇させる。急激な上昇は危険であり、上限に近づくに従い徐々に上昇するように送気する。
 5分後再調整し、10分間放置し、内圧が初圧の95%以上であり接着部のずれ、はがれ、局部膨脹等の異状のないものは合格とする。内圧が95%未満の場合または異状がある場合は不合格とし、修理を行なうことなく廃却とする。

(d) 漏洩試験

 耐圧試験を行わないもので、予備試験に合格したもの、または安全弁付きいかだで安全弁作動試験に合格したものは、連続して漏洩試験を行ってよい。
 耐圧試験または耐圧試験後の安全弁作動試験を行い、合格したものは、試験後補助空気弁を開放して1時間以上放置し、その後圧縮空気を用いて主気室を約130mmHg(1768mmAq)に調整し、約30分後正しく120mmHg(1632mmAq)に調整。これを開始時刻として室温、大気圧、気室温度を測定記録する。
 また主気室が隔膜により内外気室が分離されているタイフの気室漏えい試験は内(外)気室の試験を行った後外(内)気室の試験を行うこと。
 1時間経過後。主気室内圧、室温、大気圧、気室温度を測定し、温度及ぴ気圧補正を前記(a)の基準により行った後の内圧が初圧の95%以上であれば合格とする。
 製造後8年以上経過したものがこの試験で不合格の場合は修理を行うことなく廃却とする。
 製造後8年未満のものは洩れ探索、修理および再試験を行ってもよい。ただし修理は”臨時検査を受けなければならない修理”を超えない範囲でなければならない。
 (注)主気室および天幕支柱気室の漏えい試験を1時間ときめたのは61年度膨脹式救命いかだ漏えい試験検討調査委員会を設けあらゆる角度から検討した結果明らかにされたことと、外国における漏えい試験も1時間で行っている国が多いことから決定した。

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