日本財団 図書館


 

品質傾向や異常頻度を統計的にみて事態の軽重を判断するための期間情報である。
これらの情報を処理する場合、前者は情報の発生が不定期であり、迅速な処置が要求される。
期間情報は日々確認された不具合を集計し、日報、週報、月報として作成される。この報告書には、不具合事項を件数の多い順序に、またその週の組立台数に対する不具合発生台数の比率をパレート図で示し、さらに各項目ごとに3週前までの比率を併記するなど、発生傾向がわかるようにすることも必要である。これらの不具合事項のうち、とくに重要と決められている欠陥階級のグレードの高い項目に該当する事項は別にまとめて別報告として作成する場合が多い。
コンピュータを利用する場合製造工程のいくつかの要所に端末機を置き、そこから情報を打ち込んで最終工程でそれらの情報をもとに検査員の総合チェック結果がインプットされる。各課から集められた情報はコンピュータの中で処理され、即時報告と定時間報告の形式で報告される。即時報告は、発生した個々の欠点の内容およびそれまでに発生した欠点の総計で示され各課ごとに層別されて各課の管理者および品質管理部門に端末機を通して伝達される。打ち出された結果とあらかじめ定められた目標(これは過去の実績をもとに定められている)に達しているかどうかをチェックし成績の悪い所は対策を講ずるものである。
品質情報としてコンピュータに打ち込まれるものは
? 不具合および処理報告書
? 不具合解析報告書
? 修正処置指示書
である。不具合又は故障が発生したとき、その内容と、とられた処置が記録される。発生の原因のわからないものについては、不具合解析部門に解析を依頼し、その結果が記入され、故障原因に対する処置はカードによって行われる。これらの報告書のコピーは、全部品質保証データ管理部門へ送られ、そこの端末機からコンピュータに打ち込まれる。これらのデータは、コンピュータの中で整理され、
? 管理報告書
? 技術報告書
に分けて打ち出される。
?、?はそれぞれの部門にフィードバックされ、さらに?については品質会議等でチェックされ?については今後の技術情報として日常業務に反映される。
これらの情報源として
? 検査完了指令書
? 品質保証データ報告書
? 不具合報告書

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION