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設計品質が顧客の要求品質に適切であるかどうかを判断する資料にもなり、過剰品質を発見してコストダウンに役立てることも出来る。またこの評価の情報は経営者首脳部へ伝達されて市場の動向とともに、設備投資、新製品開発等、今後の経営方針を決定する重要な資料の一つとすることが出来る。 5.3.2 検査計画 作業は計画を立ててから実施に移すことが正確さと時間のロスをなくす上で不可欠の要件である。検査業務についてもこの例に漏れない。製品が実際に計画通り作動し、性能上十分な機能を果すことが出来るか否かは、製品が製造される過程の条件で決まってしまうといっても過言ではない。このことから製造過程の品質情報がすべて検査部門へ集中出来れば、試験・計測・比較といった作業は必要がなくなり、ただ判定するのみで検査作業の大部分がなくなるであろう。外注品、購入品の無検査システムの理念もこれである。 (1) 検査計画を立てるに必要な情報 検査計画は製造過程で採取する情報の質と量によって検査方式を決めるのが一般的であり、有効な情報を活用することによって、検査費用の面から経済性を考慮した合理的な検査計画を立てることができる。 その情報の種類は ? 固有技術上の原理法則 特に生産技術、設備の精度に関する情報 ? 試作品の情報 試作品の情報または、初品品質の情報 ? 製造管理上の情報 工程管理、作業管理、作業者の管理等類似品の製造管理実績に関する情報 ? 客先からの情報(営業・サービス員等からの情報) 等がある。以上の情報から内作品の場合も外注品の場合も合理的な計画を立てることが出来る。 検査は通常、製品が次工程や顧客に引渡されるときに行われるが、試験や測定をするかしないかは、製造工程が安定し、かつ品質が安定しているか否かによる。品質が安定している場合には無検査のほうが得策であるし、逆に継続して品質が不安定の場合には全数検査が必要である。これは品質上の情報と経済上の問題として決まる。この場合、過去の検査データその他品質情報に基づいて検査の方式を決めることができる。多種少量生産のものは不良率がつかみにくいのが普通であるので、抜取検査又は全数検査によって常時品質情報を把握し 前ページ 目次へ 次ページ
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