日本財団 図書館


 

このためには、会社として、また認定事業場として品質第一主義を明確に打ち出し、それぞれの商品に、もっとも適切な品質保証は何んであるかという方針を立てることが必要である。そしてこの方針にもとづいて開発、設計部門をはじめとして、生産・購買部門、更に販売・サービス部門まで全社の各部門が、それぞれの品質保証の責任をはたすことが必要で、経営のトップから従業員一人一人に至るまでの全員が、品質保証をするのだという意識をもち、かつ実行することがきわめて重要なことである。
現在では品質保証に関し、契約の段階でIS09000シリーズ規格による品質保証システムが要求される場合もある。
この場合の、品質保証とはIS08402−1994「品質管理及び品質保証一用語」によると「ある[もの]が品質要求事項を満たすことについての十分な信頼感を供するために、品質システムの中で実施され、必要に応じて実施されるすべての計画的かつ体系的な活動」と定義されている。
参考(1) 品質保証には次に示す内部目的及び外部目的の双方がある。
a) 内部品質保証:組織内においては、品質保証は経営者に対して信頼感を供する。
b) 外部品質保証:契約又はその他の状況においては、品質保証は顧客又はその他に対して信頼感を供する。
(2) 品質管理手法による活動及び品質保証活動のあるものは相互に関連している
(3) 品質要求事項が使用者のニーズを完全に反映していないときは、品質保証が十分な信頼感を供しないこともある。
と言われておりIS09000での意味は「品質要求事項を満たすことの信頼感を与えるために実施され、必要に応じて実証される活動」であると定義されている。
これには、契約又はその他の状況において顧客又はその他に対して信頼感を供する外部品質保証と組織内において経営者に対して信頼感を供する内部品質保証を意味している。
一方、品質管理とは、先ず第一に買手、すなわち顧客の要求を的確に把握してこれを科学的な形の品質規格、品質仕様として具体化する。次いでこの品質の製品を最も経済的に作りあげ、市場に送り出し顧客に満足して使用してもらうという一連の業務を最も効率的に行うことをいう。
すなわち、市場要求と研究開発を結びつけ、新商品企画を立て、設計、試作、生産準備、材料調達、製造、検査、販売サービス、クレーム処理、市場品質の調査、品質に関する教育訓練などの品質活動を企業目的達成のために効果的に結集していくことである。
この活動は品質に関係する開発、設計、購買、製造、販売、サービスの全ての部門を含み、経営幹部から第一線の従業員に至るまでの全員が、その責任を分担して進める全社的な活動が必要となるので、全社的品質管理(Company Wide Quality Control略してCWQC)または、総合的

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION