
2.2 波浪推算資料 外洋における波浪の観測は、NOAA、気象庁等の外洋波浪ブイによる観測を除けば、船舶による波浪の目視観測資料が唯一のものである。最近になって、人工衛星のマイクロ波高度計によって観測された波高の資料が蓄積されつつあるが、衛星の数が少なく、データの時空間的な均一性の点で問題が残されている。 ここでは波浪の数値モデルを用いた波浪推算手法を用いて、過去の任意の時点の波浪状態を計算機の中に再現し、波浪統計解析に応用した。この波浪推算資料の概略は以下のとおりである。 波浪推算資料の概要
波浪推算期間:1980年1月〜1994年12月(15年間) 波浪モデル:第三世代波浪モデルJWA3G 波浪計算領域:北緯70度〜南緯70度 東経0度〜東経060度 格子間隔:緯度、経度ともに2.5度 海上風データ:ECMWFの客観解析値(12時間毎)の10m高度海上風(U1O) 初期条件:前月末日の方向スペクトル 海氷分布:気象庁海氷統計資料の月平均海氷分布 計算出力:全格子点波浪諸元(有義波相当波高、ピーク周期、モーメント周期、卓越波向、うねりの波高、周期、波向、風浪の波高、周期、波向 JWA3G波浪モデルの概要および、その計算精度については平成6年度の研究報告書(日本気象協会、平成7年)に詳しく述べてある。
2.3気象観測資料
次の高層気象解析値及び海面水温解析値を収集し解析した。
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