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4.情報化推進事例(システム化提案書の事例)

情報化推進は、その目的や目標を明確にすることがまず前提であるが、どの様に進めるかは、実は推進者にとっては最も大きな課題といえる場合が多い。進め方次第でその成否は大きく左右される。取り組みの結果、思うように行かない、システムが稼働しない、ユーザーに受け入れられずほこりをかぶっている、と言った失敗事例を数多く見ている。(参照文献[1])情報化を推進する上で、重要なポイントを、事例を通して紹介する。
1.取り組みの体制:情報化システムと言えども、成否はつまるところ人の問題に帰するといっても過言ではない。人と組織がうまく組み合わされて、推進する体制ができる。人の要素としては、
?経営トップ:情報化に対する、トップの理解とリーダーシップが不可欠そのために、トップの意識改革なしには、進まないと考えるべきである。
?情報化推進者:推進実務の旗振り役として、全社を横断的にとりまとめる役割を担う。
実務に明るく全社の情報やものの流れを把握し問題の存在を抽出できるセンスが必要である。全社の各業務については、必ずしも専門である必要はない。
?システム・ユーザー:良いシステムを作るためには、ユーザーの協力なしにはできない。
使う立場から、積極的な参加が求められる。一般的にユーザーは保守的である、業務改革とセクショナリズムの排除に対する理解が求められる。
以上の3つがポイントとなるが、企業規模によっては?の機能を?が兼ねる必要のある場合もある。
2.推進手順:プロジェクトの推進に当たって、ポイントとなる手順を示す。
?コンサルタントの選定:システム化の経験やかなり実績を積んでいる場合、コンサルティングの部分は自力(自社)でこなすことも可能である。しかし経験が不足している場合は、一つの選択として、コンサルティングをアウトソースで客観的な視点で見てもらうことは、模索しながら手探りで自力で行うよりは、より確実な手法と云える。ここでは、コンサルティングをアウトソースで行う場合を想定する。
◎コンサルタントの選定基準:コンサルテーション例、システムの稼働実績、関連分野に対する業務知識などから判断して、コンサルティングを依頼をするかを判断する。

 

 

 

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