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3 フェアリングの流れ

(1)準備作業

各コントロール・ラインを、1/50又は1/100の設計線図より詳細フェアリングに必要な情報を読み取る。

この時点で船体がいくつの面で構成されるかを検討し、コントロール・ラインの本数、性質が決まる。

各ステーション・ラインはオフセット・テーブルの値を使用するが、変化の激しい部分に於いては、線図より読み取り追加する。

(2)データの作成

各ステーション・ライン、コントロール・ラインを個別に作成する。

(3)Autoshipシステムヘの取り込み

各データは、それぞれ独立した名称でファイリングする。

(4)各コントロール・ラインのフェアリング

曲率分布を見ながら制御点の移動を繰り返す。

(5)各ステーション・ラインのフェアリング

(4)の手順と同様に、各々繰り返す。

面フェアリングには直接関係しないが、下敷きとして使用する。

(6)制御点の位置設定

制御点の操作は、バッテンをウェイト又は釘でおさえ、曲線を描く感覚と同じである。線フェアリングではこの押さえる位置を調整しながら一本の線を整えていくが、Autoshipシステムではウェイト又は釘の位置に代わる制御点を全体的に配置し、次のフェアリング作業に備える。

(7)面フェアリングの開始

中央部から船首、尾の仮想ナックルまでの曲面に対し行い、(6)で配置された制御点を正面、側面、平面の動きを見ながら下敷きである基準ステーション・ラインに近づけていく。

(8)端部丸め

フェアリングの最終段階である丸め作業は、ステムの形状により、作業の難易度が異なる。線フェアリングでは、下図の部分における丸めは、細かく断面を求め調整を繰り返している。

007-1.gif

Autoshipシステムではこの部分のフェアリングは比較的容易に曲面として丸めることができるが、丸めの基準となるR止まりの位置決定に必要な機能がない。

例えば、下図のように従来の方法で、R止まりを求めるとすれば、Autoshipシステム以外の方法で、情報を得なければならない。

 

 

 

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