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5 ヒアリング調査の分析

5−1 ヒアリング調査の概要
5−1−1 ヒアリング調査の視点
北海道地区で行われている資源管理型漁業の実状を把握し、どのような種類の船舶等が求められているのかを把握するために、漁業関連機関にヒアリング調査を実施した。
一口に資源管理型漁業に対応した船舶といってもその対象とする範囲は広いが、当面念頭に置くことは「作り育てる漁業」「資源の再生産が可能な漁業」、あるいは「漁場管理・保全」(磯焼け対策、雑海草駆除等)といった分野である。
こうした分野でどのような船舶等が求められているのか、どのような機能と特性が必要なのかについて、北海道地区で行われている資源管理型漁業の実状及び今後の見通しと照らして、その分野での船舶等の需要動向を探ることが必要であるという視点に立ち調査を進めた。
5−1−2 ヒアリング内容とヒアリング先
【1】ヒアリング内容
過去及び現状においてどのような船舶等が開発されてきたのか、その動向を把握する。併せて、需用者側(漁業者)の意見の中から実際の漁業の現場で望まれる船舶等の機能と特性を調査分析し、加えて、新たな船舶等の開発・設計に向けての発想の糸口(アイディアフラッシュ)を広く収集することとした。
漁業資源を継続的に管理する資源管理型漁業に対する必要性が一層増大し、資源管理型漁業に対応した漁船・関連装置の開発が求められているが、今回の調査では、狭い意味での「つくり育てる漁業」のみではなく、沿岸漁業として当然求められる「資源の再生産が可能な漁業」や、これを達成するための「漁場の管理・保全業務」など、広い意味でのこれからの漁業を念頭に置くこととした。
なお、このヒアリング調査おいては、開発の可能性が見込まれる船舶等に関する考え方の方向性を仮想的なKEY WORDとして、以下のようなことを念頭に実査にあたった。

「漁場の自主的な管理・保全」「作業の効率化・省力化」「漁獲物の高付加価値化」

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