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1−5 今後の北海道水産業の方向展望
1−5−1 北海道水産業の現状と中期的な施策推進の方向
水産業を取り巻く環境が厳しさを増す中で、北海道水産部は「中期的な施策推進の方向」(平成4年)を打ち出し、この中で北海道水産業の課題を次の7項目に整理している。
?@国際漁業規制が一層強化される中での国際協調による操業の確保
?A漁業資源水準の低下と漁場・資源の競合などの漁業生産環境が変化する中での栽培漁業、資源管理型漁業の実現
?B水産物の輸入増大、市場競争の激化と産地価格の伸び悩み、市場ニーズの多様化と水産物流通の多元化などの流通環境の変化
?C道立水産試験場などにおける水産業を支える試験研究の充実
?D漁業や漁協経営の悪化
?E漁業就業者の減少と高齢化の進展、漁村の生活環境基盤整備の遅れなどによる漁村地域社会の活力の低下
?F海洋性レクリエーションの活発化や漁村・漁場の環境保全などへの対応
さらに、こうした課題に対応して、次の7つの施策推進の方向を打ち出している。
?@新しい国際漁業の体制づくり
本道の先進技術と地理的な優位性を生かした国際協調をめざして
?A漁船漁業の操業体制の確立
資源と漁場に見合った適正な操業体制の確立をめざして
?B栽培漁業の推進
海域の特性に応じた栽培漁業の推進と拠点づくりをめざして
?C水産物の需要拡大と付加価値の向上
消費地のニーズなど流通環境の変化に応じた供給体制の確立をめざして
?D試験研究体制の整備
水産業をリードする技術革新
?E漁業経営の安定と漁協基盤の強化
力強い漁業構造への転換をめざして
?F漁村の活性化と人づくり
海と水産業を核とした地域づくりをめざして

 

 

 

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