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1−4 漁業経営の状況
1−4−1 厳しい漁船漁業経営(漁業種類別収益率等)
【1】魚価の推移
近年、魚価安が問題になってきているが、北海道における主要魚種別の産地価格の推移をたどると、概ね下降傾向にあることが理解できる。
また、水産物の価格については、産地価格と消費者購入価格の格差が大きいことや、両者が連動しないことが指摘される。産地から消費者に届くまでには、産地における選別や鮮度保持に要する経費、さらには流通過程における運賃等のコスト、加えて消費市場の運営経費や販売店舗維持のための経費など、種々の流通経費がかかり、産地価格の変動が消費者購入価格の変動にストレートに結び付かない。むしろ、近年は、消費者購入価格から流通経費を差し引いたもので、産地価格が決まってくる傾向にあるともいわれている。
さらに、こうした魚価低迷の要因として、輸入水産物の増加も指摘されている。
いずれにしろ、産地価格の低迷は傾向的に続いており、こうしたことが厳しい漁業経営の一因でもあると考えられる。

北海道の主要魚種別産地価格と消費者購入価格

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