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2 作業船市場における現状と問題点

2−1ヒアリング調査の概要
2−1−1 ヒアリング調査の視点とヒアリング項目
前項では作業船市場を取り巻く環境としての、海洋土木工事の規模・内容の把握、道内の海洋土木事業者の事業規模及び作業船保有状況、そして道内造船所の作業船への取り組み状況を主に数的データから概観してきた。本項では、道内の作業船市場の実態を探るため平成8年7月〜9月にかけて実施したヒアリング調査結果をとりまとめる。
道内の作業船市場動向を知るため、本調査の核として海洋土木事業者並びに造船業者へのヒアリング調査を実施した。ヒアリングを行うに当たっての視点として、道内作業船市場に関して海洋土木事業者並びに造船業者がそれぞれどのような現状認識をしているかを分析することにより、道内造船所が今後作業船に取り組むに当たっての課題並びに克服すべき問題点を抽出することを前提として行ったものである。
海洋土木事業者に対するヒアリングの質問項目としては、道内造船業者に対する不満あるいは道内造船業者に関してマイナスに作用している外部要因に関してと、道内造船業者に対する要望やアドバイスをそれぞれ技術面、価格面、納期面、営業、情報面、発注姿勢の面について聴取している。
造船業者に対するヒアリング項目は、作業船に取り組むに当たって支障となっている点や問題点と、作業船市場に参入するに当たっての前向きな取り組み内容等に関して、同様に技術面、価格面、納期面、営業・情報面、取り組み姿勢の面について聴取を行った。
2−1−2 ヒアリング対象先の選定
本ヒアリング調査を実施するに当たって、ヒアリング対象先の選定方針として各支庁で規模的に大きな業者を代表事業者として抽出し、全道を網羅的に把握できるよう配慮している。
ヒアリングを行った道内造船所は合計7社であり、海洋土木事業者については合計10社に対して実施している。

 

 

 

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