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(c)長船首楼内の隔壁
Lの50%を超える船首楼を有する漁船であって、その船楼内の船首隔壁の後方にある上甲板の開口に風雨密の閉鎖装置を備えない場合には、船首隔壁を設けるべき場所、又は開口の前方と船首隔壁の間に、上甲板と船首楼甲板との間に風雨密の隔壁を設けなければならない。ここに言う船首楼とは、第1級閉鎖装置を有するもの、又は、後端隔壁に開口のないものに限る。
船首楼内の隔壁を船首隔壁の直上に設けることができない場合には、船首楼内に設ける隔壁と船首隔壁との闇の上甲板を水密にしなければならない。
船首楼内に設ける船首隔壁の板厚及び防撓材の寸法は、船楼甲板を上甲板と見なして隔壁の規定(6.3.4)を準用する。
(d)片舷のみに達する船楼類似の構造
上甲板上の構造物で片舷側のみ舷側に達し、上部に甲板を有するものは、船楼に準じた構造とする。ただし、舷側に達する側からその反対側に行くに従ってその寸法を減じ、舷側に達しない側においては、甲板室の寸法まで減じることができる。
(2)甲板室
(a)囲壁及び頂部甲板の厚さ
囲壁及び頂部甲板の厚さのうちt1は、水圧Pの等分布荷重を受ける四辺固定の無限長板として扱い、最大曲げ応力を材料の耐力とする。水圧Pは前端壁に対しては甲板荷重と同一とし、その他に対しては甲板荷重の1/2とする。
頂部甲板の厚さのうちt2は、四辺固定の無限長板の中央に70?sの集中荷重が作用したときの板の中央のたわみが短辺の長さの1/100となる板厚とする。
囲壁の厚さは、次の算式によるt1、頂部甲板の厚さはt1,t2のうち大なる値以上とする。

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(b)防撓材及び頂部甲板梁
囲壁の防撓材及び頂部甲板梁については、荷重の分布が一様でないので、水圧Pは、前端壁に対しては板の計算に使用する水圧の2/3、その他に対しては1/3として計算する。

 

 

 

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