5.5.4 縦曲げ応力
船体の縦曲げ応力は使用材料の耐力の1/2以下でなくてはならない。
縦曲げ応力σは次の式で計算する。
アルミニウム合金構造は剛性が比較的低いので、大型薄肉構造である船体は縦曲げによりある程度の断面変形が起こることを考えておかねばならない。実艇の縦曲げ実験の例はないが、甲板構造実物大部分模型の圧縮試験では、平均軸応力5kgf/mm2程度でも板の部分の応力は低く、骨部分での応力は平均計算応力より高くなっている。これら未確認要素を含め、安全率を2としている。
外板・甲板に加工硬化材を使用して限界設計をするときは、この点に注意して、圧縮側板部材の有効幅を減じた計算を行って、板部材の効きが低下した状態でも安全であることを確認しておく。
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