第2.28図
ような曲げモーメント曲線が得られる。船体は自由に水に浮かんでいるので、曲げモーメント曲線の両端の縦座標は0となるべきである。曲げモーメントは、船の両端で0となり、中央附近で最大となる。
2.3.3 最大曲げモーメントおよび最大せん断力
設計の初期などにおいて、最大曲げモーメントおよびせん断力のおよその値を知りたい場合が往々にして起こる。しかし、このときにはまだ船型も構造も確定していないから、上に述べたように縦強度計算用の諸曲線を作図して求めることができない。このような場合には以下に示すような略算式によるほかはない。略算式といっても、多数の過去の資料に基いて定めた経験式であるから、相当の信頼がおける。
(1) 最大曲げモーメント
最大曲げモーメントは、標準ホッギング状態および標準サッギング状態ともに、船の中央に生じ、その値Mm(m・t)はおよそ次式で与えられる。
ここに、W=満載時の排水量(t)、L=船の長さ(m)、C=定数、であり、Cの値は船型や積載状態によって変わるが、ごく普通の場合にはおよそ表2.1の程度である。略算するには大体C=30とすればよい。
第2.1表
(備考、Hはホッギング、Sはサッギング)
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