(1) 片持ばり
図(a)のように、一端が固定されているはりである。固定されているほうの端を固定端、自由なほうを自由端という。
(2) 両端支持ばり
図(b)のように、両端が自由に動くように支持したはりで単純ばりともいう。
(3) 張出しばり
図(C)のように、支点の外側に荷重のかかるはりで、支点から荷重までの距離のとこをオーバーハングという。以上三つのはりは、支点の反力を力のつりあいから求めることができる。
(4) 固定ばり
図(d)のように、両端が固定されているはりである。両端は水平方向にも動けず、回転もできずに固定されているので、はりの中で最も強いものである。
(5)連続ばり
図(e)のように、3点以上の支点で支えられたはりである。
(6)一端固定、他端支持ばり
図(f)のように、一端が固定された支点で、他端は両端支持ばりのときの支点と同じもので支えられているはり。
以上の三つは、はりの変形も考えて解かなければならないはりである。
船体の構造物は、たゆみ性があるので、完全な固定端にはならないが、強固なブラケットを使えば、固定端に近い状態が得られ、同時にビームのスパンが実質的に短くなる。
また、船の場合は等分布荷重(次項参照)が大部分である。このような等分布荷重を受ける固定端ビームにおいては、最大曲げモーメントは両端部に生じて中央部の2倍に達するから、ビームが弱くて折れるような場合には、端部から折れる。ビームの両端部にじょうぶなブラケットを必要とするのは、このような理由があるからである。
2.1.3 荷重の種類
はりにかかる荷重には、いろいろの種類があるが、ここでは第2.7図にも示すように、集中荷重と等分布荷重について考えることとする
第2.7図
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