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・ユニットするものが決ったら、社内で製作するか外注にするかを決め、またユニット組立場所の広さ、クレーン使用の可否、運搬経路等を併せて考えて、あらかじめ決定しておく。
・ユニット化、地上艤装、区画艤装の範囲を定める。
・特殊艤装のある場合はこの工事に対する特別な施工計画、注意点を定めておく。
・建造時点における艤装工数の山積を検討し、工事所掌、外注範囲を定めると共に作業員の配置を決定する。
船殼、艤装とも事前検討項目に対しても、検討スケジュールを作成し、設計開始時点で十分な討議を行い、実行に移すことが重要である。
 
1.5.3 工程管理・能率管理
 
工程管理を大別すると、日程計画された工事がその期日までにどれだけ消化したかを示す日程管理と、その工事が計画予算に対して、実績がどの程度で出来ているかを示す能率管理の二つに分けられる。
(1) 日程管理
工事の進捗状況を確実に把握するためには、日程計画表(中日程表)上に実績を消込んで行くのが最も効果的である、それにより計画に対して「何日進みか又は何日遅れているか」をはっきり把握することが出来る。日程計画表上に赤色で毎日一定時間に削込み、目に付く所に貼って、全員の工事の進捗度をつかみながら作業を進めるとよい。
(a) 船殼工事
船殼工事の日程管理は、各ステージでブロック別中日程表の消込みが主体であるが、船殼全体の進捗度を把握するには、前述の山積表に実績を記入して管理する方法と職種間の日程を把握するために作成する重量曲線や溶接長管理曲線などの管理図表で管理すると船殼全体の進捗度が確実に把握できる。
・重量曲線(第1.27図)
加工完了重量および組立完了重量や船台上に搭載されたブロック重量を各旬、各月ごとに累計したもので、最も基本的な管理図表である。作成、管理も容易であり、全体の進捗度をマクロ的に把握できると同時に将来の日程計画の調整に使用することが出来る。

 

 

 

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