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(1)基準線の保持  

(2)誤差はそのブロック内で処理する。(チリも積もれば山となる)  

(3)建付け寸法と図面寸法の維持  

5.3.2 基準線  

 船型保持の一貫とした基準線は次の三つである。  

○船の玄側方向の基準  船台の基準中心線  

○船の前後方向の基準  船台の直角基準線  

○船の上下方向の基準  べ一スラインの差越線  

 ブロックの決め方は全て、基準線を基準にして行なう。船底ブロックは船台標準線を基準にして決め方を行い、以後は使用しやすいように船体に移し。船体基準線とする。従って船底ブロックの決め方は、船型保持の精度に影響するので、慎重に、正確に建付けを行うことが船型保持の基本である。  

○船体中心線  船台の基準中心線を基準にする。船底ブロックの固め完了後、センターガーター上に移し、船体の基準中心線とする。  

○直角線    船体中心線に対する直角線は、船台の直角基準線を基準にして、スタートブロックのフロアー上に移し、船体の直角基準線とする。  

○べ一スライン 船台上の遣方に出される差越線を基準にする。  

○船体水平線  船体の基準中心線を基準にする。  

○船の幅    船台上のバトック、ラインと船体中心線を基準とする。  

○船の高さ   ベースラインを基準にし、船内では船体中心線を基準にする。  

第5.7図に基準線の例を示す。その他、取付け基準線として、ウォーターライン(W.L)バトック・ライン(B.L)があるが、これば各基準線を、使用しやすいように、任意に船体に移して使用する。W.L、B.Lをブロック完了時点でマーキングしておくのは、賢明な方法である。  

5.3.3 ブロック決め方の基本  

 ブロックの決め方に当っては、主構優先で両玄のブロックを船体中心線に対して対称な位置に決めることが基本である。(第5.8図)  

(1)ブロック前端を一線で、船体中心線に対して直角に決める。  

 ○下部(点A.B)は船底ブロック上の直角線に合わせる。  

 ○上部(点C.D)は下げ振りで船台の直角線に合わせる。  

 ○対角寸法(CE、DF)を同じ寸法に決める。  

  上記三項の何れを、省略しても、相対的なねじれを見逃しやすい。

 

 

 

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