第3.1表 等熱量を発生するガス量の比較
ガス名称 | ガス量m3/hr | 必要酸素量m3/hr |
アセチレン(C2 H2) | 0.28 | 0.48 |
プロパン(C3 H8) | 0.31 | 1.58 |
都市ガス | 2.12 | 1.59 |
天然ガス | 0.79 | 1.58 |
アセチレンガスの使用圧力に対し、低圧式と中圧式の区別があるが、低圧式とはアセチレンガス圧0.07Kg/cm3未満をいい、0.07〜1.3Kg/cm3を中圧式という。
爆発で注意すべき事は、アセチレンは、1.5Kg/cm3以上になると、要注意でもあり、2Kg/cm3以上で、いつでも爆発する危険性がある。また空気の混合比で4.2%〜50.6%で爆発するという、きわめて広い範囲をもっていることも、記憶しておかなければならない。
3.3.2 ガス切断のための装置
(1) ガス酸素の供給
アセチレンを自家製造する場合は、カーバイトからとるが、溶解アセチレンとしてアセトンに溶解したものをボンベで購入することもできる。酸素については、ボンベに圧入されているものを購入したり、液体酸素の形で購入し、自家で気圧する方法もとれる。経済性、その他を考えて、適した方法をえらぶべきである。
(2) 切断吹管
切断吹管には、アセチレンガスの圧力により、低圧式と中圧式があり、低圧式には、インジェクター構造がついている。インジェクターとは、アセチレンガスの圧力が低いため、酸素の流出を利用して、アセチレンガスを引出してやる、いわゆる霧吹きと似た構造である。
低圧式吹管には次に述べる2種の形式がある。
(イ) フランス式
最も多く使われているもので、火口の構造が、(第3.2図a)のごとく中心から切断酸素、周辺から余熱用混合ガスの出るもので、どの方向へも切ることができるが、切断進行方向に対して、後方で、切断後の母材を予熱焔が熱し、カドが一部とけ落ちて丸みをもつ欠点がある。
(ロ) ドイツ式