2.3.2 圧縮空気装置
圧縮空気装置は、主機やディーゼル発電機の始動用、また減圧して制御用空気、エアホーンや雑用にも用いられる。その装置は、空気圧縮機より空気だめに至る充気系統、空気だめより主機や主発電機に至る始動系統、及び空気だめより減圧して使われる減圧系統よりなる。消費空気の補充用としては、常に主空気圧縮機を使用する場合と、通常航海中は補助空気圧縮機を使用する場合とがある。また制御用空気装置を別系統として設ける場合もある。
これらの圧縮空気装置では、通常次の操作を遠隔又は自動制御としている。
1.空気圧縮機の自動発停
2.空気圧縮機の自動切替
3.空気ため始動空気元弁の遠隔開閉
4.空気ためドレン弁の遠隔開閉
これらは自動化の程度に応じて、その一部又は全部が採用される。
2.3.3 冷却水装置
冷却水装置は、海水冷却系統と清水冷却系統とに分けられる。
海水冷却系統は、ボンブにて海水吸入口より海水を吸引して、潤滑油冷却器、清水冷却器(ジャケット、ピストン、燃料弁など各冷却用)、空気冷却器、中間軸受などを冷却して船外に排出する。
清水冷却系統は、さらにジャケット冷却系統、ピストン冷却系統、燃料弁冷却系統などに分けられるが、主機の形式によってはピストン冷却を潤滑油で行ったり、燃料弁冷却を燃料油で行ったりするものもある。これらの系統は主機の形式により幾分異なるが、おおむねポンプで主機−冷却器−タンクの間を循環させる。ただし、ジャケット冷却水はタンクに戻さず、膨張タンクとして循環系統の外から一定のヘッドをもたせる方法としている。
これらの冷却水装置では、通常次の操作を遠隔又は自動制御としている。
1.冷却水ボンブの遠隔発停
2.冷却水ポンプの自動切替
3.冷却清水温度の自動調節
4.冷却水膨張タンクの自動補給
5.冷却海水温度の自動調節
これらは、自動化の程度に応じてどの系統も採用される。
(1)冷却水ボンブの遠隔発停