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第8章 諸管取付


8.1 配管作業の一般的な注意事項

(1) 管の内部には、異物があってはならない。取付前に必らず内部を確認して、要すればエアー吹しを行う。

(2) 弁の流れ方向を間違わないように注意すること。特に逆止弁は絶対に反対に取付けてはならない。

(3) 誤配管はもちろん許されない。油の中に水が入ったり、蒸溜水に海水が混入したら大きな事故になる。

(4) メッキ管やL0管を現場で切断手直しした場合は、必ず陸揚げして再メッキ又は酸洗いなどの処置をすること。

(5) 補機器の取合部は入念に配管取付けすること。無理に取付けて補機器の据付状態に影響を与えてはならない。

(6) 船体構造物や艤製品などに管を接触させてはならない。

(7) 取付けられた管で口があいている管にはデーブ、ベニヤ板、ブリキ、プラスチックキャップなどで盲をすること。特に上向きに口があいている場合は必ず盲をしておかなければならない。

(8) 取付け時にはフランジ面に傷や錆がないかチェックし、必要ならやすりで削正すること。またパッキンは適正なものを使用すること。怠るとリークの原因となる。

(9) フランジ締付には適正なボルトを使用すること。締付後、ネジが2山出るのが標準である。

(10) ディゼル発電機の排ガス管出口には、ブリキ板で盲をして取付けること。

(11) 型取りは1曲り、あるいは平面2曲りを原則とし、立体曲りは極力さけること。

(12) 型取管は機器の取合いや甲板部との取合いなど、艤装上遅れる個所に設定すること。

(13) 型取りは極力ベンダー曲げができるようにすること。ベンド使用は工作上余分な手間がかかる。

(14) 型取管はできるだけ運搬し易いように短くして重量軽減につとめること。

(15) 泡沫消火区画の貫通部はタイトにすること。

(16) 蒸気管はドレンが滞留しないように注意すること。また、管の膨張に対する考慮をすること。

(17) 温度計座は見易くて、しかもこわされにくい場所に取付けること。

(18) 現場スリーブ継手は溶接できるスペースを管の周囲にとること。

(19) 管バンド(サポート)は管の振動が発生しないように考慮して取付けること。

(20) 管の貫通は船殼の溶接ラインを極力さけること。





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