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を行う。

(b)ラダーストックは船との接合面を約5mm、カップリングボルト穴径を約10mm残し、その他の寸法は図面通りの完成品として納入される。

(2)最終機械加工

船本体とラダーストックの接合面、ピントル穴及び舵本体の中心を勘案して削正罫書線を入れ、機械加工する。加工には舵本体が大きい為に、舵本体は固定しておき、移動式加工機械を使用することが多い。

(3)舵本体とラダーストックの結合舵本体とラダーストックを仮ボルトで結合し、ピアノ線を張って縦横の心出しを行う。心当し計測にあたっては、ラダーストック及びピアノ線の垂れを考慮することが必要である。心が良ければカップリング穴のリーマ通しを行うが、心が不良の場合にはラダーストックの結合面を再削正し、修正した後にリーマ通しを行う。その後に心当し確認及びカップリングボルト類の完成検査を受ける。(図5.11参照)


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(4)付属品の加工

(a)スタフィングボックスは特に内径寸法と二つ割りの合わせ面に注意して加工する。

(b)ラダーキャリア及び舵の浮き上がり止めは二つ割りとしてラダーストックに練りぱめとするので、内径と合わせ面に注意して加工する。

(c)チラーは舵取機室内に積み込み後ラダーストックに圧入又は焼ばめするので、締め代をつけておく。また、取付後にキーを入れるのでキーの加工寸法に注意する。

(d)舵キャリアペアリング座金は、船体寸法と舵の完成寸法との最終調整代を待つことが多い。座金の板厚は舵心見透し後に決定して加工するか、舵系のボーリングにより加工するので仕上り寸法(50mmから100mm位)の他に約10mmの調整代を残しておく。





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