(d)コックは、直線型、L型、下型の3種がある。弁、コックはいずれもJISに各種のものが定められている。
18.1.4 配管上の諸要件
(1)配管装置を設計するには、、まず系統図を作り、その系統の用途に応じて、取入れ、排出口及び弁の数と型式を決める。
(2)管の大きさ及び材質
(a)その管を流れる液体の流量又は連結されるポンプ等の力量、タンク等の大きさによって決まる。
(b)清水管は、飲料になるから水道管に準じて衛生的な材質を用いる。
(c)海水管は、塩分による腐食を考えて、亜鉛メッキ鋼管又は銅管を用いる。
(d)海水管系統には、異種の金属を併用すると電食作用を起こすから、亜鉛等で防食を施さなければならない。
(e)油系統には、鋼管をそのまま用いてよいが、燃料管は銅管又は特殊な燃料管を用いる。
(f)排気管には、ステンレスを用いる場合もある。
(3)弁の使い分けは、その用途によって、止め弁にするか、仕切り弁にするかを決める。小径の配管では、コックを用いれば、三方コック(下型)が使えるから便利である。
(4)配管計画に際しては、熱による膨張、管内の空気抜き、ドレン抜き、掃除や分解手入れ等を考慮する。
(5)水密隔壁又は甲板を貫通する管は、貫通金物を設け、要すればその部分を補強しなければならない。
(6)重要な水密隔壁又は甲板を貫通する管は、止め弁を取付け、管系の一部が破損した場合に、海水や他区画の水が侵入しないようにしなけれぱならない。
(7)異種の液体を同一系統に入れてはならない。
(8)配竈盤、スイッチ理その他電気器具の上は配管を避ける。
(9)タンク内に管を通過させることはなるべく避け、やむを得ない場合は、特殊の考慮を払う。
18.2 海水管系
18.2.1 海水の用途と配管
海水は、次のように種々の用途に使用される。