7. 2.6 海図
第9号表に外に「設」144条には、沿海以上の航行区域を有する船には、その航行すべき区域及び港湾の海図を備えなければならないと定めている。
7. 2.7 その他の航海計器
(1)レーダ(Radar)
電波の速度Cは、C=3×105km/secであるから、距離 Dkmの目標からは、電波の発射後 t=r×2D/C secで反射が帰ってくる。このtを測定してDを知るこCとができる。反射が帰ってくるときに、送信を停止しなければならないので、送信断続時間を短かくして、10−6sec位にする。このようなパルス波形を一応周期で繰返し送信する。電波を空中線から一定方向にだけ発射すると、その方向にある目標からだけ反射してくるから、空中線を回転して目標位置を測定する。
スキャナーの取付け面は水平にすること、ただし小型船、特殊船などで船尾トリムのものはそのトリムより1°〜2°前後の僻角をつける方がよい。
(2)ロラン(Loran)
パルス電波を利用した長距離電波航法方式で、2定点からのパルス電波の到来時間の差が一定となることを利用したもので、船上ではロラン受信機とロラン用海図から正確な船の位置を求める。
(3)クリノメータ(Clinometer)
船体の傾斜を測るもので、最大傾斜角をも知りうるものである。操舵室その他に備える。
(4)GMメータ
横揺周期を計測するもので、精密なクリノメータとGM計算尺とで成り立っている。
(5)喫水計
連続気泡式、差圧式、電気式などがある。
7.3 信号器具
7.3.1 黒色球形形象物
停泊時や運転の自由を失ったとき、その他漁業中など特殊な状態にある船は、昼間の標識として掲げる。黒球の直径は600mm以上とされているが、全長20m未満の船舶の場合は適当なもの