
問題はこのような方法で果たして実際の振動モードに近い答えが得られるかということが問題になる。難しい議論はあるが、一応適当な分割がなされていれば実際に近い答えが得られる。分割を細かくすれば、例えば、この例で軸を5分割すれば7個の慣性モーメント系となる。こうすれば前の3分割の場合よりもより実際に近い計算結果が得られる。この考えを押し進めると実在の振動系は無限のモード数、無限の振動数が得られることになる。しかし一般にはそこまでの分割をする必要はまずない。この例の軸の部分のようにどこといって特別に質量あるいは慣性モーメントが集中していないが、それ自身の質量を無視できない場合の系を分布定数系と呼ぶ。
前ページ 目次へ 次ページ